チャットボット導入手順完全ガイド!基礎からポイントまで解説

企業の業務効率化や顧客対応の向上に欠かせないツールとなったチャットボット。導入を進める際には、目的の明確化や適切なツール選定などのステップを踏む必要があります。本記事では、チャットボットの基礎知識から導入の手順、成功させるためのポイントまでを徹底解説します!

初めてチャットボットを導入する方から、改善を検討している方まで、これを読むことで、スムーズな導入と効果的な活用のためのノウハウ習得にお役立てください。

チャットボットの基礎知識

そもそもチャットボットとはなんでしょうか。チャットボットとは、テキストや音声で人間と対話するプログラムのことです。これまでも企業では、カスタマーサポートや社内業務効率化のために活用されてきました。

チャットボットの技術的には、大きく「ルールベース型」と「AI型」の2種類に分かれます。前者は事前設定されたシナリオに従って応答し、簡単な問い合わせに適しています。最近では後者の生成AIが搭載されたAIチャットボットが特に注目されています。

ルールベース型のチャットボットは価格が比較的安価で導入のハードルが低く、問い合わせに対して定型文の回答が返ってくるようにしたい場合などに向いています。一方、AI型のチャットボットはデータから学習して回答を生成することができ、より自然な対話型の文章での返答も可能です。価格は製品ごとに異なるのでリサーチが必要です。

チャットボット導入のメリット

チャットボットの導入を効果的に行えば、業務効率化や利用者の満足度の向上につながります。たとえば、社内問い合わせや申請をチャットボットによって自動化すれば社員の生産性が向上します。問い合わせをする側はいつでも問い合わせをすることができ、わざわざ担当者に確認する必要もなくなります。また、総務や情シス部門といった問い合わせを受ける側にとっても、問い合わせ対応から大幅に解放されるため重要な業務に時間を割くことができるようになるでしょう。

また、ECサイトなどにチャットボットを導入すれば、見込み顧客からのよくある質問などにチャットボットが答えてくれるため満足度の向上が見込めます。

さらに、チャットボットに付随するデータ分析機能を活用すれば、利用者の行動パターンを把握して、サービス改善に役立てることもできます。

チャットボット導入時の注意点

チャットボット導入には慎重に計画を立てることが必要です。まず、導入目的が不明確だと効果が薄れるリスクがあります。近年では多くのチャットボットツールが開発されているため、さまざまな便利な機能に目がいくこともあるかと思いますが、自社の目的に立ち返って判断していくようにしましょう。

また、初期設定やメンテナンスが不十分だと、ユーザーにとって使いづらくなってしまい、結果的に利用が進まないケースもあります。さらに、過剰な機能を盛り込むと、コストが増大し導入後の運用負担も大きくなるため、導入範囲を明確にすることも大切です。

Point!

・チャットボット導入によって、業務効率化や利用者の満足度向上の実現が可能

・チャットボット導入時は最初に計画を立てて導入範囲を明確にすることが大切

チャットボット導入の手順

それではいよいよ、チャットボット導入の手順を9つのステップでご紹介します。このステップに沿って導入を進めていけば効果的にチャットボット導入ができるでしょう!

まずは全体をざっくりと眺めて内容を把握し、各ステップを進めていく際には再度この記事を見返して進めていくのがおすすめです。

ステップ1:チャットボット導入目的を決める

チャットボット導入の最初のステップは、導入目的を明確にすることです。例えば、社内問い合わせ対応の効率化や顧客サポートの強化など、解決したい課題を具体化します。この目的が曖昧だと、適切なツールや機能の選定が難しくなり、導入後の成果が得られない可能性があります。

また、目的に応じて導入後の効果測定指標(KPI)を設定しましょう。例えば、問い合わせ対応時間の短縮率やユーザー満足度の向上率などを目標として設定することで、導入の成功基準を明確にできます。

ステップ2:チャットボット導入の社内体制を決める

導入目的が決まったら、次に社内体制を整える必要があります。プロジェクトを成功させるには、担当チームやリーダーを選任し、導入に必要なリソースを確保します。また、関連部署との連携も不可欠です。

例えば、社内向けチャットボットを導入する場合は総務や情シスといったバックオフィス部署内での連携及び全社への周知も必要となってきます。顧客サポート向けのチャットボットを導入する場合、営業部門やIT部門との協力が必要です。

このように、導入前の段階で社内体制を整えてリソースの確保や協力体制の構築を行うことで、今後のアクションがスムーズに進むようになります。プロジェクトリーダーはスケジューリングをしっかりと行いプロジェクトを進行していきましょう。

ステップ3:チャットボットに必要な機能を洗い出す

次に、チャットボットに必要な機能をリストアップします。導入目的に基づき、どのような機能が必要かを具体的に検討します。例えば、生成AIが利用できる、管理者を部署単位で分られる、FAQを〇〇件以上登録できる、などが挙げられます。このように自社にとって必要な機能をリストアップしておくことで、実際にチャットボットを比較検討する際に迷いが生じにくくなります。

また、機能と同時に利用者が使いやすい見た目、使い心地かどうかといった点も大切です。社内向けのチャットボットを選定する場合は、自社の利用者が使いやすいと感じるチャットボットかどうかといった観点を持って検討しましょう。

このようにして要件を洗い出すことで、チャットボット選定時の比較検討がスムーズになり、導入後の効果も最大化できます。

ステップ4:チャットボットの設置場所を決める

チャットボットをどこに設置するかも重要なステップです。社内向けであれば、社内で既に利用しているビジネスチャット内に設置することが一般的です。また、ブラウザで利用できるチャットボットであれば現在利用中のツールを選ばずに利用開始できるためおすすめです。一方、外部向けの場合はウェブサイト、ECサイト、LINEやTeamsなどのチャネルが考えられます。

設置場所は利用者のアクセスしやすさに大きく影響を与えるため、導入目的やターゲット層に応じて慎重に選定しましょう。

ステップ5:導入するチャットボット候補の選定

必要な機能と設置場所が決まったら、いよいよ導入するチャットボットの候補を選定していきます。チャットボット市場には多種多様なツールが存在するため、自社の要件に合致するものを絞り込むことが重要です。提供元の企業の評価や導入事例、サポート体制も確認しましょう。また、初期費用や月額費用といったコスト面も考慮し、総合的に判断することが必要です。

ステップ6:無料トライアルなどでチャットボットを比較検討

候補を選定した後は、無料トライアルやデモンストレーションを活用して比較検討します。実際に操作感や機能を確認することで、導入後の運用がスムーズに進むかどうかを慎重にチェックしましょう。また、実際の利用シナリオに基づいて動作を確認し、必要なカスタマイズが可能かもチェックしましょう。トライアル期間を有効活用することで、失敗のリスクを最小限にしましょう。

ステップ7:Q&Aやファイルの登録、シナリオ設計などの実施

チャットボット導入の準備段階として、Q&Aや必要なファイルの登録などを行います。また、シナリオ型のチャットボットの場合は、ユーザーが利用しやすいようにシナリオ設計を実施します。この段階で想定される質問や応答を十分に準備することが、効果的なチャットボット運用の鍵となります。

さらに、設計段階でエラーや不足がないか確認することで、運用開始後のトラブルを防ぎます。

ステップ8:テスト運用

本格的な導入に先立ち、テスト運用を行います。この段階で実際の利用状況をシミュレーションし、チャットボットが正確に動作するかを確認します。ユーザーからのフィードバックを収集し、改善を繰り返すことで、運用開始後の効果を最大化できます。また、テスト運用で発見された課題を解決することで、スムーズに本格導入できます。

ステップ9:本格運用

最終ステップは本格運用を開始です。準備段階で培った知見を基に、安定的にチャットボットを運用することを目指します。運用開始後も定期的に利用状況やデータを分析して、必要に応じて改善を加えていくことが重要です。

例えば社内向けのチャットボットであれば、社内の利用者からフィードバックをもらう機会を設け、継続的に改善を図ることで、効果的にチャットボット運用を進行していくことができます。

チャットボットは使われ続けることによって、業務効率化やコストカットにつながるため、導入の初期段階は大変でも軌道に乗るまで改善を続けていくことが大切です。

Point!

・チャットボット導入はステップを踏んで進行するのが大切

チャットボット導入のポイント

チャットボットの導入を成功させるためには、導入期間と費用を適切に見積もることも大切です。導入期間は、目的や要件により異なりますが、準備から本格運用まで3〜6カ月程度が一般的です。また、費用はツールの選定やカスタマイズの有無によって幅があります。

初期費用や月額費用、運用サポートの費用を事前に把握し、予算内で最大の効果を得られるプランを選択していきましょう。本章では、導入期間のスケジュールや費用構成について解説していきます。

チャットボット導入の期間

チャットボットの導入期間は、規模や目的によって異なりますが、一般的には数週間から数カ月程度です。シンプルなFAQ対応のチャットボットの場合、要件の明確化、ツール選定、設置、テスト運用を含めて1~2カ月で導入できることが多いです。

一方、複雑なシステムとの連携や高度なカスタマイズが必要な場合、数カ月以上かかることもあります。導入期間を短縮するためには、事前の準備が重要です。導入目的や必要な機能を明確にし、スムーズなプロジェクト進行をサポートする社内体制を整えましょう。社内の他プロジェクトや社内の状況によっては導入時期が悩ましいこともあるかもしれません。そんな時はチャットボット導入のプロジェクトチーム内での優先順位づけを行い、またチャットボット開発元の企業に相談して他社の事例を教えてもらうのも良いでしょう。

チャットボットの導入費用

チャットボットの導入費用は、利用するツールや導入目的によって異なります。簡易的なFAQ対応チャットボットであれば、初期費用無料または数万円程度で始められる場合もあります。月額費用は5万円以下が一般的ですが、機能が充実したものや大規模運用向けのチャットボットでは、月額10~30万円、さらには100万円以上になるケースもあります。

また、初期費用としてQ&Aデータ登録やシナリオ設計のサポート費用が発生する場合もあります。コストを抑えるには、目的に合った必要最低限の機能に絞ったツールを選ぶことが重要です。

チャットボットの費用については下記記事で詳しく解説しているのでぜひご参考ください。

チャットボット導入費用を徹底解説!目的別の特徴と選び方

Point!

・チャットボット導入期間は簡易的なものなら1~2カ月、複雑な場合は数カ月以上かかる場合もある

・チャットボット導入費用は初期無料~数万円、月額5万円以下から高機能で30万円以上になる場合もある

まとめ

チャットボットの導入は、社内向け・社外向けさまざまな用途で大きな威力を発揮します。しかし、効果を最大化するには、基礎知識の理解や綿密な計画、そして正しいステップで導入を進めることが欠かせません。本記事で紹介した手順とポイントを参考にすることで、スムーズに導入できるでしょう。チャットボットの導入を成功させ、自社の競争力を高めるために、ぜひ計画を立てて実践してみてください!

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